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「どこだ、ここ…………」
ふと目を覚ました僕は、思わずそう呟いた。僕が居るのは見覚えの無い部屋のベッドの上。まるで夢からまだ覚めていないような気分だ。
何故ならこの部屋は豪華すぎる。
ベージュの絨毯が全面に敷かれ、壁際にはどっしりと腰を下ろす金色のクローゼット。壁の一面が丸々窓になっていて、真っ白いレースのカーテンから射し込む朝日は、天井に吊られたシャンデリアをキラキラと引き立てていた。
部屋の真ん中にはガラステーブルとソファー。色とりどりの宝石に装飾された全身鏡が隅に置いてあったり、とにかく豪勢すぎる部屋だ。
僕はふいにずきりと傷んだ頭に顔をしかめつつも、現存する記憶を引っ張り出す。しばらくぼーっとして天井を見つめていると、一番新しい記憶がやっと蘇ってきた。
そうだ。
僕は廃城に迷い込んだのだ。
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