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灰「通行許可用の変な生き物居なかったか?」
灰がそう訊ねると、雪は少し考え、思い出したように、あっと言う。
雪「ティンカーベル見たいな黒い羽の生えた生き物なら居たぞ」
灰「……ソイツだ」
雪「え!寝てたぞ!?」
灰(サボりか…)
ずいぶん歩き、目の前に森の入口が見えた。
雪「どうして?探したのに…?」
灰「この森は許可が下りてない人間を出さないようになってんだ」
外に出ると蝶飛と小さな蒼い狐が居た。
蝶「あれ?もういってぷ!」
ラリアットし、蝶飛は地面に倒れる。
?「キャハハ!ナイスラリアット!!」
小さな狐はお腹を押さえて笑う。灰はその狐にデコピンする。キャッと小さな悲鳴を上げ、額を押さえた。
灰「お前ら寝過ぎだ。1時集合だと言ったはずだが…?[★]」
蝶「ごめんごめん。いやぁ幸杏が寝てて気持ち良さそうでさ✨」
ガンっ
蝶「痛い!!」
思いっきり蝶飛の頭を殴る。一応蝶飛は女性なのだが、なんの迷いもなく、綺麗に決まった。
幸「灰ようしゃなーい!」
幸杏は指を指して笑う。
雪「お、おい…?」
幸「あれ?人間ってこれ??」
幸杏は首を傾げる。幸杏は蒼い髪を二つに縛り、左袖の無いピンクの着物を着ている。
雪「あ、あぁ…」
幸「すごーい!あたい初めて見たよ!あたい幸杏。幸せの幸に杏仁豆腐の杏でシアンだよ!」
杏仁豆腐…と思いつつ、雪は抱きついてくる幸杏を押さえる。
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