少女

11/11
前へ
/86ページ
次へ
意外と広い部屋で、入ってまっすぐ進むとリビングがあった。大きなソファと、その前にソファに合わせた机。 リビングのすぐ近くに台所があった。よく使われているようだ。 リビングの左にトイレ、トイレの前の廊下を進むと風呂があった。 灰「見終わったか?」 雪が至るところを見て回るのを黙って見ていた灰が、一応見終わったようなので声をかけた。 雪「…ああ」 灰「じゃあ、寝室はこっちだ」 灰は雪が見て回っていたところと逆の廊下へ行き、扉を開けた。そこには二つベッドが並んでいた。 ベッドとベッドの間に小さな棚と時計が置いてあった。 灰「まぁ好きに使え。俺はリビングで寝るから」 雪「?ベッドは二つあるぞ。なぜ使わない?」 灰「女が隣にいて熟睡できるか!」 灰は赤くなりながら訴えた。雪は一瞬悲し気な顔をした。 雪「俺…は女であることが不快だ……」 灰「?」 雪「詳しくはいつか教える。今はまだ…」 灰は雪の悲し気な顔をした意味がわからなかったが、詳しく聞く理由もないため、深く追求しなかった。 そのあと、結局灰はベッドで眠った。雪も隣のベッドで眠った。
/86ページ

最初のコメントを投稿しよう!

9人が本棚に入れています
本棚に追加