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雪は後ろを見ながら灰に訊いた。
雪「なぁ、灰」
灰「なんだ?」
走りながら耳をそちらへ向けた。
雪「魔獣と獣人の違いはなんだ?」
紅達はこういう形だ。とがった耳に先だけ色のついた細長い尻尾。
灰「耳の位置だ!」
灰はそう言いながら大剣を避ける。雪にわかりやすいよう耳を動かし、紅の耳を指さす。
紅はニヤニヤと笑いながら大剣を振り回す。藍青はその後ろを飛ぶように追いかけた。
蝶「灰!あっちに洞穴がある!今から別れて後でそこで落ち合お!!」
灰「わかった」
そう言い、二人は左右に別れた。紅は迷わず灰を追いかけた。藍青は溜め息をつき、蝶飛達を追った。
紅「ハハハハ!逃げられると思うなよ灰!!」
灰「そう言われながらいつも逃げきったけどな!」
紅の笑い声が森中に響いた。
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