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ミシミシミシドゥン……キー!キー!
木が、尖った木が倒れる。その木に住んでいた小さな魔獣は飛び上がり、倒した魔獣に文句をつける。
しかし、文句をつけられた魔獣は聞きもせずまた木を切り倒す。
紅「ヒャハハハハハ!!逃げるんじゃねぇよ!」
灰「こんな変人に追いかけられて逃げねぇヤツが居るか!」
大剣を右へ左へ振り回し追いかける紅。いつもならすぐ逃げれるのだが、人一人背負った灰にはハンデが大きい。
ぐんぐん縮む距離。
雪「…耳を塞げ」
カチャリと雪が何かを構える音に反応し、素早く耳を塞いだ。
カチッドオォン!!
低い爆発音が森に響く。爆風に飛ばされ、転けそうになりながら着地した灰。おもわず振り返り、もうもうと煙のたつ場所を見つめた。
灰「な、なんだ?」
雪「まぁ、俺が作った爆発銃だ。かなり広範囲に爆発が起こるが、殺傷能力は高くは無い。走れ!」
雪の言葉に押されるように走り出す。洞穴からだいぶ離れてしまったため、Uターンしなくてはいけない。
なるべく遠回りで爆発の起こった場所を避け走る。
背中で紅の笑い声を聞きながら…
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