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洞穴まで着くと、蝶飛、幸杏はもう来ていた。
藍青を連れて…。
蝶「あ、やっときたわぁ…来んかと思ったで!」
灰「悪いな。藍青はなんで居るんだ??」
雪を下ろしながら訊いた。
藍「もともと俺には関係の無いことだ。だが、紅の保護者としてコイツらが迷子にならんよう追いかけた。それだけだが?」
雪「なぜ追いかけた?」
藍「紅のせいで迷子になられたら、俺まで魔獣王に色々言われるからな」
魔獣王とは、魔獣界を統べる王だ。
今まで紅に追われ、迷った獣人が多々居り、魔獣王はしかたなく迷った獣人を藍青に助け出すよう言いつけたのだ。
藍「因みに、紅が俺から半径三千km離れると強制的に時空が歪み、俺の許に戻ってくる」
灰「三千kmって、普通無理あるだろ」
溜め息混じりに言うと、何処からか笑い声が聞こえた。
藍「因みに、アイツは30分もあればその距離を走れる」
笑い声がどんどん近づいて来る。
冷や汗を滴、後ろを振り返る。そこには…
悪魔のような笑みを浮かべ、大剣片手に走ってくる紅が居た。
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