先ずは

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授業が終わり、下校時刻 外はすでに、茜色に染まり 部活動だろう、色んな声が聞こえている。 心咲は、委員会の仕事があり 図書室に居た。 勿論、図書委員会であり 今日は、図書当番の日なのだ。 この委員会に入ったのは、趣味が読書だったからである。 そして この委員会選択は、正解だったなと 心咲は、沁々思っていた。 ここの図書室は、放課後 本当に誰も来ないのだ。 まぁ 昼休みは、ちょいちょい来るのだが 取り合えず 放課後は、静かで 落ち着いて本が読める。 心咲には、最高の一時だった。 ずっと当番でもいいのになぁ と、まで思っていた。 心咲が少し目を休めようと フッと、顔を上げた時だ 不意に、机の上の紙が気になった。 督促状か? それに、思わず手を伸ばす。 手に取った瞬間 取らなければ良かったと思った。 名前の欄には、堂々と『佐々木翔』の文字。 アイツのだ。 しかも 結構、日が立ってる。 6組の奴は、一体何をしてるんだ 怠慢じゃないか! いや、6組… そう言えば
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