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6組の図書委員は、入ってまだ一ヶ月経ってないというのに
学校を辞めたらしいかった。
まぁ、県内でも有名な進学校なのだから
勉強に着いて来れなかったのだろう。
無理せず、初めから無難な高校に行けばよかったのに
督促状を眺めながら、そう思う心咲。
まぁ、自分も朱里目当て
多少は、無理をしたし
明日は我が身なのだが
この督促状
どうしょう
見つけてしまては、気になってしまうのが心咲の性分であり
いつまでも返さなければならない本を持ち続けられるのは、腹立たしい事この上ない
嫌だが、仕方ない
持って行くか
心咲は、嫌々ながらも督促状を手に取り
鞄のファイルの中に片付けた。
その時
目の端が、扉の開閉を捕らえた。
人数は、カウントしなければならないので
片手の機械で、人数を加算する。
カチャという音が
図書室に響いた。
それに続く様に
「やぁ、ボールペンの子だよね
図書委員だったんだぁ」
と、おどける入って来た男は
他でもない、佐々木翔だ。
心咲は、思わず
翔を睨む。
「本の督促状だ」
ファイルからすかさず督促状を取り出し、翔に渡す。
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