3478人が本棚に入れています
本棚に追加
「ああ、そうだね。
はい」
翔は、待ってましたと言わんばかりに心咲に本を差し出した。
督促状、要らなかったなぁ
と、思いつつ
本を受け取ろうと、手を伸ばす心咲
「次は期日を
っ…」
突然
翔は、本を引き
空いてる手で心咲の手を掴んだ。
驚き、翔を見詰める心咲
「何のまねだ!?」
言葉に出たのは、最もな疑問で
「さぁ?何だろうね
君があんまり俺に冷たくするもんだから、手が冷えちゃてさ
暖めてよ」
目を細める翔は、ニヤリと笑う
何を考えてるだコイツ
心咲は、何が何だか
まったく解らない
だが、危機感を覚えた。
早く手を離さなければ
「っ…離せ!」
心咲は、必死に手を離して貰おうと
捻ってみたり、引いてしてたり
ブンブン振ったりしたのだが
翔は、全く離してくれる気はないらしく
ビクともしない
この馬鹿力め
「いい加減にしろ!」
心咲は、翔を睨み
仕方なく鞄を掴んでた手で捕まれてる手を助太刀しようと、伸ばした。
だが、どうしても離してくれなくて
心咲のイライラは、頂点を超え
翔の手を、思いっきり引っ掻いた。
最初のコメントを投稿しよう!