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「ねぇ、君のじゃない?」
後ろから呼び止められ、振り向く。
「落としたよ」
目の前には、サッカーでもしてそうな健康的な肌
染めた訳でもないのだろうが
真っ黒と言うよりは、栗色の短髪
そして、優しそうな垂れ目に
色素の薄い唇
その直ぐ下には、チャームポイントであろう黒子が有る。
誰がどう見ても、イケメンだと思であろう
その男は、人懐っこい笑みを浮かべ
俺のボールペンを手にしていた。
しまった
俺とした事が
落とし物なんて
しかも
こんな奴に拾われてしまうとは
最悪だ。
一瞬、固まってしまう。
「あれ?違った?」
固まる俺に、困った様に眉を寄せる男。
「いや、俺のだな
すまない有難う」
俺は、ハッとし
慌ててボールペンを受け取る。
早くこの場を離れたいと思うのに
「君も新入生なんだよね?靴紐、同じ色だし」
この男には、通じなかったらしい
KYめ
あろう事か、話を続けられた。
しかも、解ってるなら聞かなくて良いだろ
どうでもいい事。
靴紐が同じ色で、同じ学年だからって
何だと言うのか
「次の授業に遅れる」
彼を見もせず、そう言うと
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