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翔に支えてられながら足を引きずっている。 翔の手には、新しいボールの入ったカゴが握られていた。 どうやら朱里は、カゴを運んでる最中に転んで足を痛めたらしい。 そこを翔が助けたようだ。 保健室に連れていくのだろう 出て行ける状況では、なさそうだ。 ただ、心咲は 翔を睨む事しか出来なかった。 何で 翔は、朱里にばっかり優しくするのだろう あれが俺なら「はっ地べたに這いつくばってお似合いだぜ ずっとそうしてれば?」とか、言わるんだろうなぁ 佐々木も朱里が好きなのか… なんだ、相思相愛か まぁ、美男美女でお似合いだな 見るからに絵になる。 本当に朱里が好きならば 朱里が喜ぶ事は、嬉しいと思わないと… やっぱ 駄目だな 俺… そんな出来た人間じゃないんだ俺は うつ向く心咲は、何だか悲しくなって来た。 ヤバッ 泣きそうだ 「あれ? 心咲?帰ったんじゃ…」 突然、話し掛けられ 心咲は、ビクッとし 反射的に顔を上げてしまった。 目の前の男は、翔だった。 バスケットボールを置いて、戻って来たらしい。
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