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「靴サイズ同じでラッキーだったね」 と、外用らしいスニーカーを心咲に渡す。 「あっ、有難う… 佐々木はどうするんだ?」 心咲は、不思議そうに翔を見詰める。 「それ何かあった時、まぁ雨で靴が濡れちゃたとかね 予備用だから」 そう言うと 翔は、自分の下駄箱から外履きを出して見せる。 予備用とか 準備が良いのか やっぱりボンボンなのか… 靴は、両方とも有名メーカー品だし 「どうしたの?帰えろ?」 立ち止まる心咲を見て、不思議そうに言う翔 「えっ?佐々木、部活…」 途中だったと思うが… 「先生に呼び出された時、そのまま帰りますって言ったから」 サラっと言う翔 それは、サボりですね。 「そうか、靴有難う なら朱里を送って帰れよな 怪我してるみたいだし」 と、翔を見る心咲 「えっ…あっそっか…」 翔は、思わず口ごもってしまう。 朱里の事なんて、すっかり忘れていた。 「じゃあ、よろしくな」 心咲は、軽く微笑むと 「あっ、勘違いしちゃて悪かった」 と、続け バツが悪そうに謝る。
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