そして

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火曜である今日は、例のごとく放課後の図書当番にあたっている心咲 そこには、珍しくも訪問者の姿があった。 翔が宣言通り、本を返しに来たのだ。 心咲は、手早く処理を済ませ 本を片付ける。 今度は、届く位置で良かった。 「で?何で俺の後を着いて回る!」 振り返り、翔を睨む心咲 先程から後を付け回され、気が散ってしょうがない 「えっ何となく?条件反射的な?」 翔の言っている意味は、心咲にはさっぱり解らなかったが イチイチ突っ込むのも面倒なので、無視する事にした。 コイツは、意味不明な奴だ。 まともに相手しては、馬鹿を見る。 無視が一番 この前の靴の一件から、ちょとイイヤツかも? と、思いつつ 変人だとも思う心咲 やっぱり、翔は苦手であった。 ここまでズカズカと関わって来た奴も初めてで 心咲は、少し混乱気味なのだ。 どう扱って良いか解らない。 「ねえ、聞いてる?」 「え?」 突然、翔に呼ばれ 顔を上げる心咲。 完全無視してた。 「何だ?また何か借りるのか?」 カウンター席から翔を見上げる。 「うん、この本お願い」 と、本をカウンターに上げたので
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