そして

3/12
3470人が本棚に入れています
本棚に追加
/632ページ
翔のカードを探して渡した。 「うん、でさ それは置いといて…」 「置かないで書いたなら早く渡せよ」 何故、置く? 「いや、そうじゃなくて…」 カードを心咲に渡しつつ、苦笑する翔 心咲は、訝しげに翔に一瞥を送り それを受け取ると、処理を済ませる。 「だからね 今度の日曜、新人戦なんだ 応援に来てよ!」 突然の申し出に 心咲は、翔を睨んだ。 「何で俺が?」 バスケ部なら、部員も沢山居るし マネージャーも事足りてるはずだ。 第一、まだ朱里とは顔を合わせられない。 学校でも、なるべく避けて生活してるのに 危険地帯に、自ら飛び込むような真似はしたくない 「へーじゃあ賭けよ」 軽く暗い笑みを浮かべる翔 あっ、嫌な笑い方だ。 「じゃあって何だよ」 ちょとビク付きつつ、勤めて冷静を装う心咲 「俺のチームが勝ったら俺の言う事1つ聞いて」 お願いの様な口振りだが 雰囲気からは、断らせないオーラを漂わせている。 『断ったら何されるか解らないぞ』、と脅されてる気分だ。
/632ページ

最初のコメントを投稿しよう!