序章

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彼は、長く綺麗な黒髪を後ろで束ね いつも不機嫌そうに、長い睫毛が印象的な目を吊り上げている。 男にしては、色づいた唇が可愛らしいと思うのに 肌は、病気的なほど白かった。 何処か別の世界の人間の様に 何故か俺は、その子から目を離せなくなっていた。 彼を見付けたのは、壇上の上からだった。 人が沢山居るとゆうのに 何故か、彼から目が離せず 新入生代表としての言葉を紡いでるというのに 何だか、ちゃんと言えてるんだか 言えてないんだか 上の空になりそうだった。 緊張した事もない俺が 一体、どうしたとゆうのだろう。 ただただ、その美しい人に釘付けにされてしまっていた。 何とか無事に挨拶を終わらせた俺は、壇上から降りる。 だが、いまだフワフワとし 地に足が着いていない様な この感じは、何なのだろうか ああ、あの子と同じクラスになれたら良いのに そう思った。 まぁ、そんな上手く行く事も有るわけなく 見事に、別のクラスになってしまった訳だが。 大体 このレディーキラーな俺が、男相手に何を考えていたんだ 冷静になれば、馬鹿らしいと思うのだが
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