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他の全員は釜鼬を避けるため、畳に伏せる。
竜尊のシナリオ通りだった。
障子戸が破れ、天井がきしんだ時、漸く風が収まり、竜尊が目にした
ものは、玖々廼馳にがっちりと抱き寄せられ、まだ口付けを受けている
茜と、そこからスローモーションの様に、崩れ落ちる藍の姿だった。
竜 「藍!」
慌てて駆け寄り、藍を抱き止める。
見ると玖々廼馳の腕の中で、茜が気を失っているようだった。
藍 「竜尊・・・玖々廼馳馬鹿力・・・」
一緒に抱えられていた藍も、さぞや苦しかったに違いない。
竜 「・・・玖々廼馳、茜が失神してるぞ・・・」
竜尊に声を掛けられ、玖々廼馳が我に返る。
玖 「!・・・・・!!」
茜を抱きしめたまま、唇を離した玖々廼馳が辺りを見回し、閉口する。
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