第 4 章  覚  醒

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玖々廼馳の腕の中で、茜が目を覚ました。 始め、ぼうっとした表情で、暫く自分が置かれている状況が把握できず 玖々廼馳の顔をじっと見ていたが、さっきの回想球で、呼び起こされた 記憶に気付き、蒼ざめ、玖々廼馳の腕の中から逃れようとする。 玖 「茜ちゃん! まって・・・」 もがく茜を玖々廼馳は更に自分に引き寄せ、頬に口付けをする。 茜の抵抗が止まる。 玖 「茜ちゃん・・・僕、君が好きだ・・・どうしたら君を奴から守れる? どうしたら・・・」 茜 「・・・玖々廼馳・・・あたい・・・ あたいを妹の様に見守ってくれた筈の・・・里人の盾になって戦って死ん だ筈の、要兄が・・・私を誘拐った当人だったなんて、知らないどころか 慕って・・・そして・・偽りの敵討ちまでそそのかされていたなんて!」 玖々廼馳の腕に僅かに力が入る。 玖 「やつが 何故茜ちゃんを使ってまで、鬼達を一掃したがっているの か、さっぱり判らないが、やつは君が生れる前から、あの女術士を騙して 君を手に入れる為の画策をしていたんだ・・」
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