第 4 章  覚  醒

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茜 「玖々廼馳・・皆、どうしてこんなあたいに優しいんだ?」 茜が玖々廼馳の腕の中で、玖々廼馳の肩に顔を埋めたまま聞いた。 玖々廼馳が茜の細い肩の線を両手で撫でながら、言った。 玖 「祢々斬とお姉ちゃんのその子供だよ?僕達 五行の鬼達は、口で は、なんだかんだ言ってても、皆 心から信頼しあっている、家族同様 なんだよ。 だから、茜ちゃんは、僕達にとっても掛け替えの無い家族なんだよ」 茜 「家族・・・」 玖 「そうだよ。 僕達鬼と言う存在が、家族を持ち、かけがえのない、愛しい伴侶と、その 二人の宝物を、育てていける・・・こんな事が本当に叶うなんて、君の お母さんが、この常盤國に来るまで、だれも考えもしなかった。 茜ちゃんと藍ちゃんは、僕達にとっても宝物だよ」 茜 「・・・玖々廼馳、少し前に竜尊が言ってた・・・帝は本当に事件が 解決するまで、父様達を返さないつもりだろうか・・・ 操られていたにしても、やったのはあたいに違いないよ・・・あたいが 帝に正直に言えば・・・」 玖 「だめだ! 操られていたなんて、連中は信じない!」
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