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茜 「玖々廼馳・・皆、どうしてこんなあたいに優しいんだ?」
茜が玖々廼馳の腕の中で、玖々廼馳の肩に顔を埋めたまま聞いた。
玖々廼馳が茜の細い肩の線を両手で撫でながら、言った。
玖 「祢々斬とお姉ちゃんのその子供だよ?僕達 五行の鬼達は、口で
は、なんだかんだ言ってても、皆 心から信頼しあっている、家族同様
なんだよ。
だから、茜ちゃんは、僕達にとっても掛け替えの無い家族なんだよ」
茜 「家族・・・」
玖 「そうだよ。
僕達鬼と言う存在が、家族を持ち、かけがえのない、愛しい伴侶と、その
二人の宝物を、育てていける・・・こんな事が本当に叶うなんて、君の
お母さんが、この常盤國に来るまで、だれも考えもしなかった。
茜ちゃんと藍ちゃんは、僕達にとっても宝物だよ」
茜 「・・・玖々廼馳、少し前に竜尊が言ってた・・・帝は本当に事件が
解決するまで、父様達を返さないつもりだろうか・・・
操られていたにしても、やったのはあたいに違いないよ・・・あたいが
帝に正直に言えば・・・」
玖 「だめだ! 操られていたなんて、連中は信じない!」
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