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上空を舞っていた龍を見て、異変に気付いた崩月山の鬼達が山を降りて来
ていた。
始めに久遠と出くわしたのは、竜尊だった。
竜 「久遠! 何があった!?」
全力で走ってきたらしいが、久遠ほど息を切らしてはいない竜尊だった。
久 「りゅ・・・竜尊! 一大事じゃ・・・茜が・・茜が誘拐われた!」
竜尊の顔が見る見るきつくなる。
竜 「さらわれただぁ? 祢々斬は何をやってた!?」
膝に両手を付いた久遠が苦しげに言葉を搾り出す。
久 「はぁ・・はあ・・祢々斬は今朝から月讀と隣・・町・・へ・・」
竜 「俺の藍は無事かっ」
久 「無事じゃ・・藍がいたから、碧が取り合えず怒りを抑えておる・・」
そこへ無月と魁童が現れた。
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