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教室中の視線を浴びる中、佐伯はお構いなしに話を進める。
「んで、いついつ?」
「佐伯、場所変えた方が…」
響は周囲の状況に気付いていたのでこっそりと促すが、聞く様子は無いようだ。
しかも、何か閃いたように司に視線を向けた。
「あ、真壁ちゃん達お昼は?」
「まだなんだ。仁美が昼休みに入ったとたん引っ張って行ったから…」
「ちょっと、司!あたしのせいみたいに言わないでよ?」
しゃがんだ状態で、佐伯を見上げる形でふにゃっと笑う司。
ちょっと首を傾げているのがまた、かわいくて…。
その笑顔が佐伯に向けられているものだから、響はちょっとだけ…ムッとした。
こっち、向かないかな?
案の定、佐伯の頬が赤く染まっていく。
佐伯、後で…どうしてやろうかな?
すぐに佐伯の背筋が凍ったのが、見てわかった。
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