パーティーと魔兎

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「彩魔が魔名を名乗ったら何で宣戦布告になるのよ、狐君?」 「説明してもらってないのか小娘? 上級悪魔に仕える彩魔同士が互いの魔名を名乗る…それは、主達の決闘を許可することだ。 一方の彩魔が名乗っても、相手の彩魔が魔名を名乗らないと、彩魔持ちの上級悪魔同士が戦うことは出来ねぇ」 キィが鏡子を睨み付けながら説明する。 「私もキィも名乗らないわよ。 エンヴィーとグリードが殺されるのを知った上で決闘を許可する訳ないじゃない!しかも、蝶華の記憶も…」 「スイ、キィ、魔名を名乗ってくれ」 スイの言葉を遮り、蝶華が言った。 「えっ!?」 「どうした、蝶華?」 彩魔達が問いかけると、蝶華は〈SEVEN SIN〉を開いていた。エンヴィーとグリードは、自信あり気に笑い、蝶華を守るように前に立っている。 「怯えていたけど、やっと戦う気になった?」 「なら、存分に殺ってあげるわ。レヴィアタン、マンモン…」 鏡子は笑い、あすかは腕組みをして蝶華達を見つめる。 「ああ…恐怖が無くなった訳じゃない。 でも、私はエンヴィーとグリードを信じてる…2人は負けない! この決闘は勝たせてもらうぞ!!城乃内さん!あすかさん…いや、『色欲』の悪魔、“ラスト”!!」 蝶華が大きな声でそう言うと、余裕があった鏡子とあすか、ビャクのが驚き、そして怒りの表情に変わった。 「アンタ…!?」 「ガール、ライダーの禁句を…!」
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