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ある少女がいた。
彼女の母はシングルマザーだった。
彼女の母は以前有名なキャバ嬢で、彼女は常連客の男の間に出来た子供だった。
子供が出来たことを知った男は姿を消し、母は店を追い出された。
それでも母は1人で子供を育てる覚悟を決め、子供を産んだ。
母は確かに他の人より大変だった。
しかし少女に苦労をかけず、少女にたくさんの愛情を与えた。
少女は自分を愛してくれる母が好きで、父がいないことに寂しさは全くなかった。
少女と母は幸せだった。
しかし、その幸せは突然終わった…
中学卒業の1ヶ月前、少女と母の住むアパートに、あの男が訪ねてきた。
突然姿を消し音沙汰なかった男は、母に金を貸せと言った。
そんな男に母は怒り、男を追い出そうとした。あまりに勝手だ、と。
しかし男は逆上し、母を押し倒し、何度も殴った。
殴る男の姿、母の悲鳴で少女は恐怖し、その場から動けなかった。
男は少女と目が合うと、母を放置し、少女に近付いてきた。
男の中で性的欲望に火がついた。男の中に、自分の娘などいなかった。
少女は恐怖しながら台所に逃げた。そして、流し台にあった包丁を手に取った。
しかし、少女は男に捕まった。
男は抵抗する少女から包丁を奪い、少女の服と下着を破り、脅しとばかりに少女の右乳房に包丁で横に垂直な小さな傷をつけた。
力で従わせようとする男の行為は、少女の恐怖を更に大きくした。
少女は更に抵抗をし、包丁を取り返した。
すると、男は少女を離し、床に倒れた。男の服はどんどん赤く染まり、少女は震えながら手に男の血のついた包丁を持っていた。
暫く放心状態になった少女は思った。怖かった、と。
そして次に思った。自分は汚れた…人殺しになった…、と。
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