間違いと『憤怒』

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~~~~~~~~~~~~~~~ ある少年がいた。 彼は物心ついたときから両親に暴力を受けていた。 幸い警察に保護され、養護施設に行くことになったが、顔をボンヤリとしか覚えていない両親が『いらない』と自分に言っていたのは覚えていた。 小学校に入学する前に、子供の出来ない夫婦に引き取られた。 本当の両親と違い、優しい夫婦と過ごし、自分を養子だと忘れるぐらい、少年は幸せだった。 しかし、幸せだった少年を、現実が壊した… 少年は小学校に入学した。 少年は喧嘩が苦手だったが、同じく喧嘩の苦手で柔道を習う友達が出来た。少年は友達と遊ぶのが楽しかった。 そこまでは良かった。 次第に彼は『養子』という理由で苛めらるようになった。 非力の少年はやり返すことも出来ず、柔道を習う友達によく助けてもらっていた。 少年はそれを夫婦に相談出来ず、6年生まで苛めら続けた。 いつしか彼は本当の両親を、いじめをする奴らを、非力の自分を怒り恨んだ。 ぶつけることの出来ない恨みを毎夜自室で呟き続けた どうして自分だけ不幸なのか? どうして自分は助けてもらうばかりの弱虫なのか? どうして自分は夫婦の本当の子供じゃないのか? どうして自分は養子なのか? どうして両親は自分を虐待して『いらない』と言ったのか? 少年は拳を握りしめ、涙を流し自問自答を繰り返した。 少年に救いの手は無く、苦痛の日々は少年の心を壊すのには十分だった。
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