57人が本棚に入れています
本棚に追加
/243ページ
~~~~
午後8時、空に月が昇った頃。
両親と幼い子供の楽しげな笑い声の聞こえる一軒家、その屋根に1つの影。
「ねぇ、間違いないよね?」
「ええ、間違いないわ…それが貴方の主の名よ」
「ハハッ…楽しみだな~♪」
誰かと会話する影は、一軒家を覗く。
夕食を囲んで、子供は今日の出来事を報告し、両親はそれをうんうんと子供と喜びを共感する。
「いいな、楽しそう…」
幸せそうな家族を暫し見つめると、影は別の屋根に飛び、屋根づたいに移動する。
「待ってろよ、“クロカミ チョウカ"…!」
時を同じく、とある廃ビルの屋上。
「間違いねーだろーなぁ、それ?」
「こんな嘘ついてもウケないだろ、さっさと見つけるぞ」
こちらも誰かと会話する影が1つ。
「当たり前だ。こんな飯も金も何も無いとこでただ過ごすだけなんて限界だ」
影は舌打ちをすると、廃ビルの屋上から飛び降りる
3階の屋上から飛び降りたにも関わらず、影は軽やかに着地した
「ククッ…楽しみだな。早く会おうぜ、“クロカミ チョウカ"…!」
最初のコメントを投稿しよう!