序章であり最終章

6/6
前へ
/6ページ
次へ
もし、今僕らのいる世界でいう人工のAIが存在しているとすればどうだろうか。 『もし』なんて言葉を使えば、それこそきりのないものだが、それでも考えざるをえない。 僕は今までもそうやって生きてきたのだ。そう考えなければやっていけない性格なのだ。 ふざけている。 そう言われようともどうしようもないのだ。僕が生まれ持った性なのだから。 これから僕はどうなるのだろうか。 夢なのか、もっとひどいもなのか分からないが、えたいも知れぬこの空間に食われ続けるのだろうか。 だとしたら現実の僕はどうなる? 今のこの状況を考えてる余裕など本当はないのではないのか。 もっと現実の僕は深刻な状況下にあるのではないか。 幾時とも分からないこの空間の中で、自分の行いに是非を付けて、現実に何か反映されるというのか。 そんなことは誰にもわからないが、もう、抜け出すことを諦めかけていた。 今は今でその今は過去で、未来は未来でその未来は今で次の瞬間には過去に移り変わっている。 そんな、訳の分からない世界に何の意味があるのだろうか。 夢ならば、今僕が見ているこの夢は現実ではほんの数分にも満たない出来事で、さらにそれが不要、あるいは過剰な情報のまとめの最中だとするなら、今この場で悩むという行為がすでに不要なのだ。
/6ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加