その男、外道につき

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シャッテンの目を見たジューダスの背にぞわりとした悪寒が走る 暗い それでいて濁ってる 連想したのは 腐った肉にうごめく蛆虫 自分と『コレ』は根本からして違う そう理解するのには時間は不要だった 「まぁいいや 殺したところでつまらんしな 拷問しても良いがさっきの奴らで満足してるからなぁ・・・ 話しの続きでもしようか」 殺気を向けたと思えば、次の瞬間には殺気自体が霧散している 本当に掴み所が得られない シャッテン またの名を『闇の葬儀屋』 裏社会に詳しく、そして深く関わっているが、表舞台に立つ者の要請にも応じる変人・奇人の類 趣味は拷問・嫌がらせ 仕事内容は多岐に渡る だが、その殆どが普通には言えない仕事である 拷問士・処刑人・薬屋・葬儀屋などなど 特に有名なのは葬儀屋としての仕事である 自分に喧嘩を吹っかけて殴ってきたチンピラ そいつを棺桶に積めて厳重に杭を打ち 生きたまま水葬と称して肥溜めの中に沈めたり 殺そうとしてきた刺客を殺して、葬儀を執り行い その葬儀にかかった費用を刺客を差し向けた者に請求した そんな黒い噂が囁かれる男である
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