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僕がベンチに座り直し軽く会釈をすると、隣りに「よっこいショウイチ」と言って腰を降ろした。
「竹さ…ん、でしたよね?以前はお世話になりました。あのですね…僕は佐竹徹っていいまして、24才で決して坊主という…」
「いーの、いーの。困った時はお互い様って、ね。」
声の主は竹さん、いわゆるホームレスだ。竹さんは僕の話は聞かずに肩をバシバシと叩く
「で、テント村が気に入ったのかー?」
僕の顔を覗き込む竹さんからは、少し鼻をつく臭いがする。
竹さんの姿が、この先の自分を見るようで、僕の気持ちをますます滅入らせた。
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