お母さんの温もり

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お母さんから離れて辺りを探索すると、食肉になりそうな動物を見つけた。 あれは人間という種族だ。 お母さんが危険だから近付くなって言っていたけど仕方がない。 お母さん、誉めてくれるかな? 行きを潜めて近付く。 そして、背後から。 おもいっきり飛び出した僕はお母さんに研いでもらった自慢の爪で引っ掻く。 「きゃあ!」 人間はうめき声を上げて怯んだ。 今だ! ここからお母さんはおもいっきり噛みついていた。 僕もそれに習えば! 人間は咄嗟に目を瞑る。 「よっ」 突然、横から何かが光った。 僕は余りの眩しさに目を瞑る。 目を開けると僕は横になっていた。 あれ? 僕は何で横になっているのだろう? 体を見れば赤い液体が僕からどくどくと流れている。 綺麗に光る棒、綺麗だな。 お母さんと一緒に見た月みたいだ。 人間に目を向ければ二匹に増えていた。
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