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僕の象さんはここのクリニックでの役割を果たした。
そのために5杯も冷水を飲んだのは言うまでもない。
そして診察室に呼ばれ、エコー検査で前立腺の炎症がわかった。
院長のおっさんは男性の下半身の断面図を出して炎症の原因を説明しだした。
「主に大腸菌などの細菌が…」
「ほう」相づち。
大腸菌って言っておっさんが図面を指差した所が何故か肛門。
確かに大腸菌はケツにいる。
おっさんは説明を続けた。
「大腸菌が象さんに入って前立腺に炎症を引き起こします」
肛門に指差した後、おっさんは図面の象さんを指差した。
そして言った。
「まあ原因は色々とありますからね、必ずしも大腸菌という訳ではないですから」
(ん? 何を言ってる?)
「因みに尿検査では梅毒や淋病の心配はなかったので安心して下さい」
いや僕、ケツでやってないです。
本当にやってないです。
僕そっち系じゃないです、健全な青年ですから。誤解しないで下さい、ちょっと。
おっさんは言った。
「ちょっと、タンパクが検出されましたけれども」
(タンパク?)
タンパクとは尿やオタマジャクシとは別に象さんから出るものだ。
因みに戯れをする際にも微量に出るものだ。
いや先生、僕やってないです。
象さんに何もやってないです。
本当です。
病気になってからそんな気一切起きないですもん。
そもそも刺激避けろ言われてますもん、誤解しないでちょっと。
「まあ……疲れている時も時々出ますから、心配ないでしょう」
誤解しとる!
こうして僕は、象さんによく効く漢方薬を処方されました。
後々調べてみると、
漢方医学って日本固有だったんですね。
江戸初期が黄金期で、その後中国に逆輸入されたとか。
みんな何か中国の薬と勘違いしてる人多いみたい。僕もその一人でした。
うーん。何でも気になったら調べてみるもんだな。
ただ、僕はあそこのクリニック行くたんびに恥ずかしいです。
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