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炎天下の広大な砂漠の真ん中を、三人の男が黙々と歩いていた。
ここは壁狭(ヘキサ)の地図で、南に位置する炎の国・煙(エン)。煙は大気が乾燥し、気温がかなり高いため、人がいない場所はほとんど砂漠化している。
時々起こる砂嵐は、少年の緑色の髪を、砂で真っ白にしてしまう。
陽射しが強くて、マントを着てないと火傷してしまう程。お蔭で暑苦しさ倍増だ。
そのマントも、マントの下のTシャツもハーフパンツも、沢山の砂を吸ってかなり重たい。スニーカーの中も砂まみれで足取りもおのずと重くなる。
堪らず口を開いたのは、青味のある黒髪と、眼鏡越しの鋭い碧眼が印象的な青年。
「ったく、いつまで歩くんだ?」
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