12人が本棚に入れています
本棚に追加
「私・・・・私は――――」
男性の声を遮るように彼女は言葉を発する。
「レイヴン、貴方と会えて私は幸せでした。私は忘れないだから――」
振り返る彼女の手のひらから一匹の蝶がフワリと舞い上がった。
「いつまでも貴方の幸せを願いましょう」
その言葉を最後に男性の意識は無くなり、次に気がつく時には森の中で横たわっていた。
「僕は・・・・ここで何を?」
(なんだ・・・・? 頭がもやもやする。なにか大切なことを忘れているような・・・・)
最初のコメントを投稿しよう!