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「どこに行くの?」
優花は大輔に尋ねた。
「…内緒」
デートの行先はだいたい大輔が決めていたと言うか、気まぐれに行きたい場所までドライブをするといった感じだった。
特別行きたい場所がある訳ではない。大輔となら、どこにいても、特別な場所じゃなくても楽しめる。
優花は優柔不断なところがあるし、今まで行動範囲を広くして行動していなかったから…優花のそんな気持ちを察して、大輔は優花をいろんな場所に連れていってくれる。
それが、優花と大輔のデートの形。
特別なことはなくて、ただ、2人で同じ世界を見るんだ。
でも、今回は旅行。大輔に任せていて行き先も何も分からないままだったから、優花はさすがに気になって仕方なかった。
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