変態の愉快な日常

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「遅いよペイルブルー(病的なまでの青)」 「あぁなんとなくは予想していたさ。そうなんとなくね。でも今確信に変わった。そう確信にね。ピッキングしたろ御手洗さん?」 僕の事を《病的なまでの青》と呼ぶ少女。 透き通るような純白の肌に、腰辺りまで伸びた地毛だという少し青みがかった髪が映える。 彼女の名は御手洗沙奈(みたらいさな)。 《変態》である僕が唯一(変態)というカテゴリー内で勝てないと思うのは、古今東西どこを探しても御手洗さんぐらいだ。 いや、御手洗さんは《変態》というカテゴリーを超越しすでに《天才》のカテゴリーに属していると言った方がいいのかもしれない。 「なんだいペイルブルー。ボクの顔に何かついているとでも言うのかい?」 「いやそんなことはないさ御手洗さん。決してそんなことはない。それより今日の一人称は僕なんだね」 僕が問うと御手洗さんは満面の笑みを浮かべる。 「あぁそうだよ。そうなんだ!昨日テレビで見たんだけどね、最近はボクっ娘が流行なんだろう?男子諸君は萌えるんだろう?」 顔を近づけてきた御手洗さんの顔を両手で突き放してから僕は答える。 「漱石にハマって吾が輩。ヤンキーにハマってアタイ。他にも沢山あったね確か。まぁ今更君の一人称が変わったところで僕は何も感じないのだけれど」 怪訝な表情を浮かべる御手洗さんをフォローするように僕は続ける。 「いやいや御手洗さん、健全な中学二年生なら君の容姿を見ただけで萌えるんじゃないかな?ロング巨乳ニーソ白肌僕っ娘、足りないのは何だろうね?よくわからないや」
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