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フランちゃんが、翼の宝石群をしゃらんと鳴らし、機敏な動きで突き出された剣を避ける。しかし甘い! 若いぞフランちゃん!
「隙あり!」
「え、速っ……!?」
足さばきだけでさっと詰め寄り、フランちゃんの懐に入る。体勢を崩したフランちゃんが、一旦地に脚を下ろす――よしっ、今だ!!
「喰らえっ!」
剣を構え、突き出す!
――――シュバッ(スカートを捲る音)
「……ふむ。素晴らしいドロワだ」
ほんの一秒の鑑賞の後、予測回避運動をとった俺の頭上を、フランちゃんの剣が、ゴバァッ!! というとんでもない音を立てて通過した。
「こっ……しっ、死ねッ!! 死ねえっ!! このっ、こっ……へんたいッ!!! ヘンタイっ!! 変態っ!!」
「はっはっはっは、当たらないなぁフランちゃん! おパンツの加護を受けた今の俺には当たらないよ!!」
その場から動かず、身体をミミズのようにうねうねさせて剣を避ける俺に、フランちゃんが顔を真っ赤にして剣をぶんぶん振り回す。
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