見知った場所が戦場に

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 ピンポーン! とインターホンがなる。 「兄ちゃん出てー」 「おーう」  重たい腰を持ち上げ、玄関に向かう。 「どちら様ー」と言いながら玄関を開ける。 「おはようございます。私です」  開けた先には天使がいた。あ、いや比喩ではなくマジものの方の天使。 「なんのようだ」 「明日のことについてです」 「ああ、明日多人数で来るんだろう?」 「知っていましたか」 「それだけか?」 「いえ、あとこれをお受け取りください」  と、出されたのはアサルトライフル。  この形には見覚えがある。確か…… 「M16か?」 「よくご存じですね。正確にはM16A2ですけどね」  いや知らん。 「これ、明日の戦いで使ってくださいな」  とりあえず受けとると、手に取った瞬間アサルトライフルはストラップに変わった。 「戻し方とかは前のと同じなので…。では、私はこれから明日の対策について会議があるので帰りますね」  と、天使は言うだけ言い、光エフェクトを使った後、俺の前から消えた。  今のが魔法か。見たところ転移魔法だろうか? 「兄ちゃん? 誰だったのさ?」 「ピンポンダッシュ……イタズラだった」 「ふーん。あ! 振り撒かなきゃ!」  ウィルスをか!? 何処に!?
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