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「さて、帰ろうぜ」
魔王はまた光、元の高校生姿に戻った。
そして、鞄を拾い扉に向かって歩き出す。
「深見君も帰りますよ」
天使も高校生の姿に戻り、俺に言った。
なぜ、一緒に帰らねばならんのだ。
と、聞いてみたら……。
「帰り道や、休日は一番狙われやすいんですよ。だから、家まで護衛として送らせていただきます」
と言われた。
帰りも一緒とかふざけんな!
せめて帰りくらいは平凡を満喫させやがれ!
的なことを言ってみたら…。
「一人で帰っても構いませんが、奴等に襲われたら即死ですよ?」
ほぼ脅しじゃないか。
そんな事言われては、一緒に帰るしかない。
俺は、まだ死にたくないからな。
「……致し方あるまい。帰るとするか」
俺は制服に付いた埃を払い、鞄を持って天使の後に付いていくように屋上を後にした。
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