前回までのあらすじ…

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零は、左手首に装着した変身装置に右手を掛け握る。 それを肘の方へとスライドさせると、カチャリと装置の半分が外れた。 外れた装置から淡い光が漏れ、その光でアルファベットのZを目の前の大気に刻む。 零と雑兵の間の空間に、Zの字が固定された直後、それを刻んだ装置を腹部に押し当てる。 すると装置からカシュンと云う音と共に、ベルトが飛び出し零の腰へと巻き付いた。 次に零は、左手首に残されたもう半分の装置を外側(手の甲側)から内側へと回す。 すると、その左手首の装置から光が溢れ出した。 零は「変身。」と呟くと、左手首の装置を腹部に装着された装置の前へ振り抜いた。 左手首の装置のブゥンと云う機械音が、ベルトの装置と交差すると、エレキギターを掻き鳴らした様なバーンと云う高い音が響き渡る。 音と共に零は光に包まれ、一瞬で全身が黒いヒーロースーツに覆われた。 だが、まだ変身は続く。 先程目の前の空間に書いたZの文字が、激しく回転し始め、黒いヒーロースーツを纏った零目掛け飛来。 それは零に当たると、黒いヒーロースーツに変化が現れた。 銀の胸当てが現れ、次に銀の肩当てと銀の腰当て。 銀の膝当てに脛当てまで現れると、肩当てからマントが伸びる。 体のヒーロースーツは関節部分の黒い部分以外、銀一色に染まった。 そして、頭のフルフェイス型の黒いマスクにも変化が現れる。 丸いフルフェイスに、何処からともなく現れた角の様な装飾品が額に直撃。 額から上に一本、こめかみから左右に一本ずつ、計三本の角が後方に少し傾き輝いた。
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