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零は右手を腰に当て、左手で後頭部を掻く動作をする。
零「毎度変身が厨二で嫌になる…」
と、呟いた。
零は雑兵達に目をやる。
零「今日は最後だ。だから…好きに掛かってくると良い。」
雑兵達は顔を見合せ、一度頷くと、一同列を成す。
どうやら最後はタイマンを望むらしい。
零「千人組み手…か。最後にタイマンを選ぶって…粋な真似を。んじゃ、行くぞ?」
雑兵達『キーッ』
雑兵達の息の合った雄叫びと共に、千人組み手が始まった。
列の先頭に立つ雑兵から順に零…いや、ヒーロー“アークゼロ”と対峙する。
アークゼロは雑兵の攻撃を避ける事なく、迎え討つ。
殴られては殴り返す。
そう、全ての雑兵から一撃貰っては、一撃返しているのだ。
そして、例外無く雑兵を一撃で左右どちらかに吹き飛ばす。
雑兵もまた然り。
吹き飛ばされた雑兵は、まだ十分に闘える力があれど、列に並び直す事なく片膝を着き組み手を静観していた。
そうして日が傾き始めた頃、アークゼロ対雑兵達の千人組み手はアークゼロの勝利によって幕を閉じる。
雑兵の最後の一人を弾き飛ばした後、最後の雑兵が片膝を着き体勢を整えるのを確認する。
そして一呼吸おいて、アークゼロは雑兵達に大声で話し始めた。
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