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秋津 のり。
それが私の名前だ。
電車でふた駅の高校に通っている私は、今日も午後までは部活のため高校に居た。
白いポロシャツに黒のスカートという制服姿のままなのは、高校に居たときにこの集まりのことを知らされ、そのままここへと召集されたから。
「のりちゃん、良い人は出来たのかい?」
「あははは、いません」
「のりちゃん、わらび餅でよかったら遠慮せずにじゃんじゃんやってくれよ!」
「あははは、ありがとう」
「のりちゃん、ちょいとスカートの丈が短すぎるんじゃないかい?」
「あははは、私はまだ長い方です」
楽器店のおじちゃんの問いかけ、電器屋のおじちゃんのすすめ、そんで最後に時計屋のおばあちゃんから風紀の乱れについて注意を受けちった。
私の名字は“秋津”。
別に秋津町にゆかりがあるという訳ではないが、町の名前と同じ秋津姓のおかげで近所の商店街のおじちゃんおばちゃんには小さい頃から可愛がられている。
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