俺たちの商店街

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 で、今なにをやっているかという話なんですが。 「私のことはいいから、早く会議を進めちゃいましょうよ」 「しょうがないじゃないか、会議を進めようと思ったらのりちゃんが俺らの注意を引いちゃうんだから」 「わ、私のせいになるとは。予想の斜め上を行きましたよ?」  エアコンなどはなく、天井に吊された扇風機が首を振って風を行き渡らせる部屋で。  私たちは、秋津一番星商店街を復興させる為の案を練っていた。  なんか私のせいにした楽器屋の重木(しげもく)さんは、リーゼントをばっちり決めた白髪交じりの頭をがしがしと掻きながら“ふぅっ”と盛大にためいきを吐く。 「会議を進めるっつってもなぁ……。最近の打つ手打つ手も全部空振りに終わってるし、やっぱりみんな意見を出すのに及び腰にもなるのさ」 「及び腰になってる割に、みなさんやけにくつろいでいらっしゃるように見えますが?」  わらび餅に手を伸ばそうとしていた電器屋の小木さんをジト目で見やってあげた。  私の視線に気付きながらもわらび餅を口に放り入れた小木さんは、どういうつもりかは知らないけど私にピースサインを寄越した。  なによその主張。  意味分かんない。
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