俺たちの商店街

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 明らかなメタボ体型の小木さんは、チビデブハゲと悪玉三拍子の揃ったおじさんで、昨日も私が下校途中に買って家で食べようと楽しみにしていたファミチキを、道すがら私を発見した小木さんが三つも奪いやがったのだ。 「10年前はスリムだったのよ、この人」 「やめとくれよ、時計屋の勅使河原さん。俺がスリムだったのは一時の気の迷いさ。これが本来のあるべき姿なんだよ!」  来年あたり、なにかしらの臓器が悪くなる体型なのに……。  小木さんを呆れた目で見ているのは勅使河原さん。小木さんの言うように時計屋を営んでいる彼女は、今日のメンツの中では一番の古株さんです。  確か今年で…… 「ね、ね、重木さん。勅使河原さんって今年でいくつになるんでしたっけ」  近くにいた重木さんに耳打ちして訪ねてみると、重木さんは勅使河原さんの顔をジーーッと見つめてから私に告げた。 「肌年齢から察するにだが、154歳ぐらいじゃないのか?」 「アニメのキャラ扱いじゃないの……」  あとで勅使河原さんにちくっといてやろう。
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