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そんで、その魚ちゃんさんの隣に座っているのが写真屋の柳瀬さん。
はげ上がった頭、鼻の下に白髪の髭を蓄えたおじいさんで、こちらは魚ちゃんさんとは逆に勅使河原さんに次いでの年長者。
着流しを着てふむふむ、と盛んにうなづいている姿はどう見てもその筋の方にしか見えず。
まあ、話してみると相当に良い方なんですよ?
「で、特になんの発言もしてないのがスポーツ洋品店の武(たけ)さんです、と。これで全員」
「のりちゃん……。俺の扱いが雑すぎるよ」
のっぺりとした顔にふつうの黒髪に黒メガネ。
完全なるモブ的存在ですから、取り立てて言うことはなにもありません。ソーリー!
「まあ、あれだよ。のりちゃんがもうちょっとセクシーだったりしたら、柳瀬爺さんとこでグラビア写真でも作るのになぁ。のりちゃんはセクシーではないからなぁ」
小木さんがなんか言ってる。
「柳瀬爺さん、のりちゃんのグラビアとかをバーーンと商店街の目立つ所に張り出すってのはどうだ?」
まだ言うか、小木さん。
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