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ディオンは鉄格子を掴んだ。力を込めて握った。
「な…何をするつもり…?」
不思議そうな表情でアンナがディオンを見つめる。ディオンは更に力を入れた。
「んんんんんんんん~~~~!!」
すると、どうだろう。硬いはずの鉄格子が曲がり始めたではないか。
「えぇ~~~~~~っ!?」
驚きを隠せるはずもなく、アンナは叫んだ。そんなことにもお構いなしに、ディオンは
「ハアアアアァァァァァ~~~ッ!!」
と叫び、ついに鉄格子は人が通れるほどの大きさに開いた。ディオンはそこから外に出ていった。
アンナはディオンが無理矢理鉄格子をこじ開けて作った新たな出入口を見て唖然としていた。
「あの硬い鉄格子を…曲げるなんて…。」
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