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ディオンは避難所を駆け抜けていった。途中には避難してきた何人もの人々がいた。だが、ディオンの目にはそんなものは写っていなかった。敵が簡単に入り込めぬよう、かなり道が複雑であったが、ディオンは躊躇うことなく走り続けた。彼は連行されたときに、どう行けば外に出られるのか覚えていたのだ。
「アーク一味…俺が成敗してくれる!」
ディオンは出口に向かって走り続けた。
しばらく走った頃、微かな光が見えてきた。それに気づいたディオンは、走るのをやめ、ゆっくり歩き始めた。スタミナを回復させるためだ。ディオンはゆっくり歩いた。息を整えながらゆっくりと―。
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