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日光を背にしているので、ディオンの顔をリナが確認するのは難しかった。周りにいた者達全員が驚きを隠せなかった。
「た…旅の者!!どうやってあの鉄格子を…!?」
護衛兵達はそのようなことをディオンに尋ねていた。しかし、ディオンはその質問に答えることなく、アーク一味の者だけを目に写していた。
「何だてめぇは!?」
アーク一味である何人かの男達がディオンに近づいてきた。ディオンはそれに臆することなく、指の関節を鳴らし、
「どけ!」
とだけ言った。
男達は一瞬驚いたような表情を見せたが、すぐに
「いい度胸してるじゃねぇか!!」
「やっちまえぇっ!!」
と言ってディオンに飛び掛かってきた。ディオンは一人の男の腕を掴み、おもいっきり振り回した。
「ぐわあぁっ!!」
ディオンに飛び掛かっていった男達は、その一撃でやられてしまった。
「や…ヤロー…調子に乗るんじゃねェ!!」
部下の男達が全員でディオンに襲い掛かってきた。
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