12人が本棚に入れています
本棚に追加
トラックの中には、見るからに幼いと分かる子供たちが乗せられていたのだ。
中をよく見てみると、中にはリナの姿があった。
男達の話し声を聞くと、「ハーバータウン」という語が聞こえてくる。おそらく、ディオンが旅立った後、あの男達の中の誰かが来て、さらっていったに違いない。
「な…何でリナがここに…。」
驚きを隠せずにディオンは口に出した。
「知り合いの子かね?…かわいそうに…。」
居酒屋の店員が言った。
「どういうことだ?」
ディオンは店員に聞いた。
「さっきの男共は異常な集団でな、自分達を神から選ばれた至高の人間だと信じてやがるんだ。その上で、選ばれた者達の国、エリートランドをつくろうとしてるんだ。」
「では…あの子供達は…?」
ディオンはさらに聞いた。
「あの子供達はいずれは奴らに洗脳され、無理矢理信仰させられるだろう。」
ディオンはそれを聞いて
「奴らはどこへ向かっている!?」
と店員に聞いた。
「ここから東北東へ7キロほど行くと奴らの街がある。…まさか、行くつもりか?」
ディオンは
「追ってみる!!」と言って、慌ててトラックを追い始めた。
「…行っても無駄だ…奴らは殺人戦闘員としての訓練を受けている…。死体が2つ増えるだけさ。」
ディオンが行った後、店員は一人で呟いた。
最初のコメントを投稿しよう!