01:遅刻ダッシュ

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「ゆーと?」 俺は止まりながらその声がした方に振り替える。 すると俺と同じように超特急で走る幼なじみ、裕翔がいた。 「あ、はぁ…りょ、ちゃ…よかったぁ。追い付いた」 俺に駆け寄ると安心したような表情をする彼。 余程俺との距離が遠かったのだろう。 額の汗で前髪がぴたりとくっついていた。 俺はその髪を指先でわけながら言う。 「おはよ、裕翔」 「はぁ…おはよう、涼ちゃん!」 毎日欠かさない挨拶。 とりあえず、朝会ったら挨拶をするのが俺らの習慣だ。 当たり前と言えば、当たり前なんだけど。 _
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