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その時…
「ん…?」
一つの段ボールが目に入った。
潰されているわけではなく、きちんとした形で置かれている。
中から微かに音が聞こえ、それに耳を澄ませた。
「鳴き声…?」
その微かな音はよく聞いてみると鳴き声。
ピーピーとか細く鳴く声が鼓膜を震わせた。
更に段ボールへと近づくと中にいるものが何なのかはっきり分かった。
「…白猫、の家族か?」
正確には親猫一匹と子猫が三匹。
子猫達がまるで助けを求めるかのように鳴いている。
段ボールはもちろん、屋根などはなく、猫達はずぶ濡れ。
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