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「ん。今日も美味いな」
朝の台所。
そこでお玉片手にうんうんと頷く俺。
今日の朝食である味噌汁のダシと味噌の香りが漂う。
ユートはまだ爆睡中。
もうそろそろ朝飯が出来るし起こさなければ。
そんなことを脳裏に浮かべながらできたての味噌汁をお椀へ。
「あ…新聞、新聞」
ふと朝刊の存在を思い出した。
今日のテレビ欄をチェックしなきゃならない。
と、ユートを起こす前に玄関へと向かう。
「あるな…って」
玄関へ出たが、新聞の上にある物が乗っている。
それは…
「猫、だ」
そう、真っ白な子猫。
子猫はすやすやと新聞の上で寝ている。
あれ、こんなこと確か前にも…。
そう考えながら、理解しているようでしていない頭をボリボリと掻く。
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