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「あぁ、確かに。でもな…金も貢ぎもんも出ねぇだろ」 「それ言っちゃうとね」 そんな会話をしながら榛を押し倒すようにする暁。窓からは黄色い悲鳴が上がっている。 「サーファ、此処からは有料だよ」 「恩人だし一回だけなら無料。見たかったら俺達をどこかに送れ」 自分の唇に人差し指を当てて微笑む榛に対し暁は命令するように告げる。 するとサファリムは顔を赤くし嬉しそうに頷き、すぐに3人の景色が変わった。 そこは先程のグラウンドや学園長室とも違うホテルの一室みたいな部屋である。 「此処どこだ?」 「そんなことより続き!」 暁が部屋を見渡しているとサファリムが期待した目で見つめながら言う。 仕方ないというかのように暁は溜め息をつき、榛に確認すると微笑み頷いた為、いつも通りのような続きを始めた。
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